2階建てを平屋にできる?減築のメリットデメリットを費用対効果で考える

減築は近年ニーズが増えています。なかには「どうしてお金をかけてわざわざ家を小さくするの?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、減築をすることで得られるメリットもあります。

今回は減築の必要性やメリット、デメリットのほか、減築を考えるうえで必要な知識についてご説明したいと思います。

■減築とは

減築とは、住宅のリノベーションを行って「床面積を減らすこと」を意味し、増築の対義語として使われます。

■減築は何故必要なのか?

大きな家を、わざわざお金をかけて小さくするのは勿体ない気がしますよね。

ですが、減築する理由はクライアントにとって切実な悩みともいえます。

内閣府が発行している高齢者白書によると、持ち家に住んでいる高齢者はとても多く、「広すぎる住宅の手入れは高齢者にとって負担が大きい」との理由から減築を希望する方が多いようです。

減築のメリット・デメリットとは

減築にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。こちらで具体的にご紹介します。

■メリット

・使っていない部屋や住居の一部を減らすことでメンテナンスの必要がなくなり、身体的な負担を減らすことができ             

 ます。ほかにも建物自体が軽くなり、耐震性が向上するという点も地震が多い日本では大きなメリットといえす。

 

・費用面では、減築により冷暖房効率が良くなり電気代を抑えることに繋がります。固定資産税の軽減も大きなメリ           

 ットになります。

 

■デメリット

・建物を一部だけ解体するため重機が使用できず、手作業での解体となり人件費がかかります。2階建て住宅を平屋  

 にする場合は足場を組む必要があるたあめ、足場代などのコストが大きくなりがちな点も大きなデメリットといえ      

 るでしょう。

・工事中は粉塵や騒音があり、そのまま暮らすことができません。仮住まいの用意や家財道具・荷物の整理といった 

 手間が必要になります。

・構造面では2階建ての場合どうしても柱抜きが出来ない場合があります特に通し柱の部分は梁補強が必要となり間   

 取り変更などを伴う場合は自由度に制限があります。

減築にかかる費用とは

減築はどれくらいの費用が必要になるのでしょうか。また、使用できる補助金やローンはあるのでしょうか。

■減築にかかる費用の相場

・概算の予算ですが、減築の費用は施工面積1㎡あたり10~15万円くらいだといわれています。

 工事内容によって差が出やすく、場合によっては1㎡あたり20万円を超えることもあります。特に2階建て住居     

 を平屋にする場合は足場を組まなければならず、また屋根の葺き替えも必要となりますので高額になる可能性があ           

 ります。予算が気になる場合は詳細な見積もりを出してもらうことをおすすめします。

■減築で使える補助金やローンとは

 

・<耐震補助金>

 減築の理由が耐震工事のためと認められれば補助金を利用することができます。傾向としては2階建てを平屋に減     

 築した場合に認められることが多いようです。

 

・<住宅ローン>

 減築のために住宅ローンを組むことも可能です。リフォームローンを利用することもできますが、返済期間や返済     

 負担率などを考えると60歳以上の高齢者の所有物件であれば住宅支援機構の高齢者特例返済制度をおすすめしま   

 す。

 駒形リノベ建築設計室では減築が高齢者が増えるこれからの社会で珍しくないリノベーションとなるのではないか 

 と予想してます。高齢になって広い住宅を手入れし続けるのは非常に労力がいりますし、固定資産税の支払いを考  

 えると減築を選んだ方が良い場合もあります。

 当社では減築に関するご相談も受け付けております。減築にご興味がありましたら、是非駒形リノベ建築設計室ま 

 でご相談ください。