住宅設備を長く快適に使うためには、日常のお手入れが大事。パッと目に付く汚れやトラブルはすぐに対処できますが、ふだんは見えずらい場所や手の届きにくい場所にある設備だと、掃除や点検がおろそかになり、知らず知らずのうちに劣化が進むケースも少なくありません。そこで、今回は住宅設備のふだんの掃除の仕方に加え、つい忘れがちな設備のお手入れのポイントも紹介します。
※ここでは家庭でできる一般的なお手入れ方法について取り上げています。素材や製品によって使用できる洗剤など取扱いが異なるため、詳細は取扱説明書をご確認ください。また、故障や破損、異常がある場合はすぐに使用を中止してメーカーにご相談ください。
キッチンのお手入れ
キッチン本体はもちろん、コンロやレンジフード、食洗器、浄水器などの設備が多く、使用する頻度も高いため汚れが目立ちやすい場所。油汚れでベトついたり、食品汚れが染みこんだりしないように、正しいお手入れ方法で清潔をキープしましょう。
キッチンの汚れは、調理中や食器洗い中に飛び散った油、水垢、野菜くず、汁のほかに、焦げ付きや手垢、ホコリなどさまざま。時間が経つと頑固にこびりついて厄介ですが、すぐに拭き取れば汚れも落ちやすいです。
注意したいのが、コンロなどに付着した油汚れ。放置すると酸化してヤニのように粘りつくので、弱アルカリ性やアルカリ性の洗剤で油汚れを落としてから、水拭きと乾拭きをしましょう。
コンロにはねた調理油や汁が焦げ付いた汚れが気になることもあります。焦げ付き汚れは、丸めたアルミ箔や期限切れのカードなどで削ぎ落とすのがおすすめです。
シンクまわりは、1日の終わりに台所用洗剤をつけたスポンジで軽くこすり、水洗いをしてから乾いた布で水気を拭き取れば、白っぽい水垢汚れの防止になります。
水まわりのお手入れ
浴室、洗面所、トイレなどの水まわりは日常的に使用する上、水気や湿気が残りやすいので水垢やカビなどの汚れが付着しがち、汚れたらすぐにキレイにする習慣をつけることはもちろん、月に一度は換気扇を掃除して湿気を逃がしやすくしましょう。
浴室にたまりやすい汚れといえば、毛髪のほかに、水垢、シャンプーやボディソープなどの洗い残りである石けんカス、皮脂汚れ、床の隅などにこびりついたカビや「ピンク汚れ」と呼ばれる酵母菌の一種などです。汚れの種類は多いですが、基本的に入浴後に浴槽をスポンジで軽くこすり、浴室全体を冷水シャワーで洗い流してスクイジー(水切りワイパー)でしっかりと水気を切れば、ほとんどの汚れの原因を取り除くことができます。
浴室内の汚れは、酸性(皮脂汚れ・カビ・ピンク汚れ)、アルカリ性(水垢)、酸性とアルカリ性の混合(石けんカス)のように複雑なので、汚れの性質を選ばずに使える中性洗剤の使用がおすすめ。その上で、頑固にこびりついたカビやピンク汚れには塩素系漂白剤を使うなど、個別に対処しましょう。
照明・屋外の機器のお手入れ
高い位置にある照明器具、屋外に設置した給湯器やエアコン室外機などは、お手入れの頻度が少ないため、よく見るとホコリや汚れがゴッソリたまっていて驚くことも。大掃除のときだけ頑張るのではなく、こまめにお手入れすると見違えるほどキレイになります。
照明器具の掃除をサボっていると明るさが低下し、目の疲れや足元の危険につながる場合もあります。室内掃除のついでにホコリを払ったり、定期的に拭き掃除をしたりして、明るく過ごしやすい空間にしましょう。 拭き掃除の目安は半年に1回程度ですが、油汚れとホコリが混ざって頑固な汚れがつきやすいキッチン・ダイニング・リビングは2~3カ月に1回行うと清潔な状態を保つことができます。
まとめ
住まいの維持管理といえば建物本体のお手入れをイメージしがちですが、暮らしを便利にする住宅設備も、こまめな掃除や点検が大切。溜め込んだ汚れを大掃除で一気にキレイにするより、汚れたらその都度対処するほうが、汚れが落ちやすいメリットもあります。あなたも定期的なお手入れで長く快適な暮らしを実現しませんか?
駒形リノベ建築設計室では手入れをして長く使う住まいを応援します。対応に困りごとがありましたら、是非ご相談ください。
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